飲食店の厨房裏(バックヤード)は、お客様の目に触れない分、什器選びが後回しになりがちな場所です。しかし配膳用のワゴンや在庫棚のサイズを誤ると、開業後にスタッフ同士がすれ違えない、洗い場までの動線が詰まる、ピークタイムに配膳が遅れるといった問題が毎日発生します。実例プランでは飲食店一式201万円というケースもありましたが、バックヤードの什器は「見た目」より先に「奥行き」と「耐荷重」で選ぶことが、この動線トラブルを防ぐ最短ルートです。
ワゴンの奥行きが、配膳動線を決める
厨房とホールを行き来するサービスワゴンは、通路幅との相性で選ぶ什器です。通路の有効幅からワゴンの奥行きを引いた寸法が、スタッフがすれ違うために必要な余白になります。奥行きが大きいワゴンほど積載力はありますが、ピークタイムに人とぶつかる原因にもなるため、通路が狭い店舗ではコンパクトタイプ、配膳量が多い店舗では大型タイプという使い分けが必要です。キャスターにストッパーが付いているかどうかも、配膳中の急な停止や、わずかな傾斜がある通路での安全性に関わるため、あわせて確認しておきたいポイントです。段差のある店舗では、キャスター径が小さいワゴンほど引っかかりやすいことも覚えておくと安心です。
耐荷重で選ぶ、洗い場・厨房のユーティリティカート
食器の下げ膳や仕込み中の食材運搬に使うユーティリティカートは、耐荷重を見誤ると天板がたわみ、キャスターの動きも悪くなります。寸胴鍋やケースを積み重ねる使い方をする店舗では、想定より一段階重い耐荷重のモデルを選んでおくと安心です。ステンレス製のカートは水濡れやアルコール消毒にも強く、厨房内の衛生基準を満たしやすい素材です。棚板が可動式のタイプを選んでおくと、寸胴鍋やコンテナなど高さの違う荷物にも合わせやすくなります。
動線を崩さないための配置チェック
- 通路の有効幅からワゴンの奥行きを引いて、人がすれ違える余白が残るか
- 洗い場からキッチンまでの動線上に、棚の扉やワゴンの取っ手が飛び出していないか
- ピークタイムに複数人が同時に使う前提で、置き場所を1台分ではなく2台分確保しているか
- 消耗品棚は補充担当者の動線から見て、遠回りにならない位置にあるか
在庫棚は「奥行き」を境に使い勝手が変わる
ドライ食材や消耗品を置く在庫棚は、奥行きの浅い・深いで使い勝手が大きく変わります。奥行きが浅い棚は通路を圧迫しにくい一方、収納量は限られるため、厨房の壁面など通路に影響しない位置に向いています。奥行きが深い棚は収納力に優れますが、奥の物が取りにくくなるため、可動棚にして手前と奥で置くものを分けるのがおすすめです。棚板の高さを調整できるタイプであれば、缶詰や調味料ボトルなど高さの違う在庫にも合わせやすくなります。棚をステンレスでそろえると、油はねや水はねをそのまま拭き取れるため、日々の清掃時間も短縮できます。段ごとに置くものを決めてラベルを貼っておくと、新しいスタッフでも迷わず補充・在庫確認ができるようになります。
発注はキッチンレイアウトが決まった時点で
ワゴン・棚をサイズオーダー・カラーオーダーで揃える場合、製作には1〜3ヶ月ほどかかります。厨房設備の配置が固まった段階で寸法を確定させておくと、内装工事や搬入のタイミングとずれずに済みます。厨房機器の搬入経路とワゴンの通り道が重ならないかも、この段階で合わせて確認しておくと手戻りがありません。オープンまでの期間が短い場合は、在庫があればすぐに手配できるアウトレット什器(アウトレット・セール)も選択肢になります。飲食店開業の一式プランは飲食店開業サポートのページで実例とあわせてご紹介しています。法人・店舗でのご利用は法人のお客様へもご覧ください。
開業のご相談を承っています
サイズオーダー・カラーオーダーは全商品で対応しています。図面をお持ちでなくても、店舗の広さと席数をお伝えいただければ什器一式のお見積りをお出しできます。法人・個人事業主の方は法人会員登録(無料)で優遇価格をご案内しています。
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